急に走ると脇腹が痛くなる理由(金沢市)
2025.09.15
急に走ると脇腹が痛くなる理由
運動会のリレーや子どもと一緒に全力疾走したとき、
あるいは普段走らない人が急にダッシュしたときなどに
「脇腹がズキッと痛くなった」という経験は多くの方があるのではないでしょうか。
医学的には
「運動誘発性側腹部痛(サイドステッチ)」
とも呼ばれ、ランナーだけでなく、日常生活の中でもよく起こる症状です。
今回は、その原因と予防法、そして整体的な視点からの改善法について解説していきます。
脇腹が痛くなる主な原因
1. 横隔膜への負担
走るときに呼吸が乱れると、呼吸の主役である横隔膜に大きな負担がかかります。
横隔膜は肋骨の下にある大きな筋肉で、呼吸だけでなく体幹を安定させる役割も担っています。
急に走り出すと横隔膜が過剰に緊張し、けいれんのような状態になって脇腹に痛みを感じるのです。
2. 血流のアンバランス
走り始めると脚の筋肉に多くの血液が必要になりますが、
心肺機能がまだ追いつかない段階では横隔膜や内臓に十分な血液が回らなくなります。
その結果、酸素不足となり、痛みや違和感として現れやすくなります。
特に普段あまり運動していない方に多い現象です。
3. 姿勢や体幹の安定不足
猫背や反り腰の方は体幹の安定性が低く、横隔膜や腹筋群に余計な負担がかかります。
体幹が弱い状態で急に走ると、呼吸が乱れやすく、脇腹の痛みにつながりやすいのです。
4. 食後すぐの運動
食事をした直後は、胃や腸に血流が集中しています。
その状態で走ると内臓が大きく揺さぶられ、横隔膜の動きも制限されます。
その結果、脇腹が痛くなりやすくなるのです。
【痛みを防ぐための工夫】
1. 準備運動をしっかり行う
走る前に軽いストレッチや深呼吸を取り入れて、横隔膜や腹筋をゆるめておきましょう。
準備運動で呼吸が整いやすくなり、痛みを防ぎやすくなります。
2. いきなり全力で走らない
最初はウォーキングや軽いジョギングから始め、徐々にスピードを上げることで血流が安定します。いきなりダッシュせず、段階的に体を慣らすことがポイントです。
3. 体幹を鍛える
プランクや腹式呼吸のトレーニングは、
横隔膜や腹筋群を強化し、体幹を安定させます。
体幹がしっかりすると走っても呼吸が乱れにくく、脇腹の痛みが出にくくなります。
4. 食後は時間をあける
食後30分から1時間ほど休んでから走るようにしましょう。
内臓の働きが落ち着き、横隔膜の動きもスムーズになります。
【整体的な視点から】
整体院の現場では、
普段から
「呼吸が浅い」「体幹が弱い」
といった方ほど、走ったときに脇腹の痛みを訴える傾向が見られます。
呼吸に関わる筋肉や体幹のバランスを整えることで、走ったときの痛みを減らすだけでなく、肩こりや腰痛、疲れやすさの改善にもつながります。
整体で呼吸筋をゆるめ、
骨盤や背骨のバランスを整えると、
横隔膜がスムーズに働き、
走るときの呼吸が安定します。
その結果、脇腹の痛みの予防やスポーツパフォーマンスの向上にも役立ちます。
急に走ったときに脇腹が痛くなるのは、横隔膜への負担や血流のアンバランス、
姿勢や食後のタイミングなど、
いくつかの要因が関わっています。
もし繰り返し強い痛みが出る方や、
日常生活でも呼吸が浅く疲れやすいと感じる方は、
一度整体で身体のバランスを整えてみてはいかがでしょうか。
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